<三宅島神着木遣り太鼓>

 (東京都三宅島)


 お祭りの神輿が村内を巡幸するとき、神輿を先導してゆくもので、伊豆諸島芸能の代表的なものの一つ。昭和45年東京都の無形民俗文化財に指定されている。
木遣り唄は桃山時代に発祥した労働歌で、島では廻船(江戸と島を結ぶ船便)の揚げ下ろし、あるいは山から木材を搬出する時など大勢の人々が力を合わせるとき音頭として唄われたが、この木遣り唄に太鼓を取り入れ神社の祭り神輿の巡幸に唄われるようになった。文政3年(1820年)牛頭天王祭がはじめられてからのことと思われる。

エエー 今日のうれしさ(榊持ちが唄う)
受声 コーレワイセーエエー        アアワッショイ ワッショイ
エエーイヨオンヤアーネエー       ワッショイ ワッショイ

 ぼつぼつでかけます(神社から神輿が出発するとき)
上(かみ)から下(しも)まで(村内をくまなく巡廻すること)
年の一度だ
もめよ、もめもめ
させよ、させさせ
若さは、二度とない
七重、八重さく(若者の晴れ姿の様子を唄う)
めでたく、おさめます(天王様を神社におさめる)
めでたく、渡します
めでたく、受けとります(神輿が島内巡幸のとき各部落で輿の受け渡しをするときの木遣り)

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